記憶シュレッダー
ふと視線を上げるとリビングに置かれている鏡台に自分が写っているのが見えた。


鏡の中の自分と目があった瞬間凍りついた。


あたしは……震えながら、笑っていたのだ。


「なぁにしてんの?」


鏡の中のあたしが声をかけてくる。


なんで?


どうして笑ってるの?


「今さらいい子ぶってどうしたの?」
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