独占欲強めな外科医は契約結婚を所望する
「あ、あれ……っ?」
思うように足に力が入らず、かくんと膝が崩れて床にへたりこんでしまった。
な、なんで……?
ぽかんとしていると、クローゼットの前で手早く服を身につけていた純也が笑う。
「あー、俺が手加減しなかったせいで立てないか。脳外でオペする患者さんはひとりだから、俺だけ行けば大丈夫だよ。愛花は休んでな」
「う……ごめんなさい」
「謝るのは俺の方だよ。初めてだったのに、めちゃくちゃに抱いてごめん。でも、おかげで元気もらえたから、頑張れそう」
話しながら身支度を済ませた彼は、最後に私のそばにしゃがみ込み、短いキスをした。
「行ってらっしゃい。患者さんのこと、絶対助けてきてね」
「うん。了解」
純也は甘い笑みを残して、颯爽とドアから出て行った。
寝室にポツンとひとりになると、さっきまで彼と過ごしていた濃密な時間が急に恥ずかしくなってきて、私は再びベッドにダイブした。火照った顔を枕に押しつけ、足をじたばたさせる。