背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
スマホの画面を見ると、真紀からだ。

『もしもし』
『美月? 今いい?』
『うん。どうしたのよ?』
『あのさー。急なんだけど、今月末の月曜日、休み取れない?』
『今からなら、なんとかなるかもしれないけど、どうしたのよ?』
『それがさー グアムのキャンセル出てさ。半額でどう?』
『やったー。行く行く!』

 真紀は旅行会社に勤めていて、たまにお値打ち旅行を一緒に誘ってくれる。


 今月末か、まだ二週間以上もある。それでも、居場所を確保できる事は有難い。

『それで、何泊するの?』

『三泊四日。金曜日の夜のフライトだから、月曜日だけ休めば大丈夫よ』

 三泊四日か? どうせなら二週間くらい逃亡したい気分だ。


 そうだ!
 しばらく真紀の家に泊めてもらおう……

 何で思いつかなかったんだろう。
 これでしばらく宿の確保が出来る事にほっと息をついた。


『ねえ真紀。今夜予定ある?』

『あー ごめん美月。私さ、智也と同棲始めたんだ。また、詳しく話すね。それと、パスポート写メしてくれる?』

『う、うん』

 なんて事だ……
 彼氏と同棲しているんじゃ、とても御厄介にはなれない……

 同じ年の友達の同棲に、なんだか動揺している自分がいた。
 やっぱり、みんな結婚とか意識しているって事なんだろう……
 

 私は、部屋に広げたスーツケースを見て、深く溜息をついた。
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