背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
 私はキッチンに立ち、冷蔵庫の中身を確認する。
 そして、いつの間にか棚に綺麗に並んだ最低限の調味料を見る。


 うーん。足りない…… 

 それに紙皿も終わってしまった。
 私は自分の部屋に戻ると、バックを手にした。


「どこに行くんだ?」

 リビングを通り過ぎようとすると、パソコンに向かっていた彼に呼び止められた。


「足りない物あるから、買いに行ってくるわ」

 
「俺も行くから待ってろ」


「はあ? いいわよ」


「この辺の店とか、わかるのかよ?」


 ああ、確かに店なんて知らない……



 結局私は彼と一緒に、ホームセンターに居る。
 彼が買い物カートを押し、私の後に付いてきている。


 ボールやザル、フライ返しやお玉。とにかく、彼のキッチンには何もない。
 紙皿じゃもったいない、最低限のお茶碗やお皿も選ぶ。まあ、最終的に自分が引き取る事になるだろうから、好みの物を選ぼう。

 こんなに色々一度にそろえる事はないので、だんだん楽しくなってくる。


「どっちがいいかな?」

 思わず、後ろにいた彼に聞いてしまった。
 冷たい返事が返ってくると思って身を縮めた。


「ああ…… 両方あってもいいんじゃないか? 大きさ違うし、使うんじゃないの?」


「うん。そうだね」


 ちゃんと考えて言ってくれた事が意外で、私も素直に頷いてしまった。
 ちょっとだけ嬉しかった……

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