背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
 数週間後……

「美月、来週の日曜日は、予定ないわよね?」

 視線を上げると、ソファーで寝転んでいる私を見下ろしているママの顔があった。


「忙しいけど。何か用事でもあるの?」

「ええ。お見合いよ」

「はあ? まだ、懲りてないの?」


「おじい様がね、美月に合いそうな方を紹介して下さったの。今度は、結婚をきちんと考えている方らしいのよ。予定なんて入れちゃダメよ」

「ええ! また、勝手に決めないでよ! 私だって予定があるんだから!」
大きな声を出したが、ママの背中には届かなかった。



 その日、ママ達の起きる前に家を出た。


 そろそろ、ママ達の来るころだろう?


 私は、立ち上がると、部屋のドアを開けた。

 窓からの光の中に人影が立つ。

「綺麗だ…… 美月……」

 タキシード姿の悠馬の手が、そっと頬に触れた。
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