背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
 立ち上がった皆は、ぞろぞろと部屋の出口へと向かっていく。

 二次会お開きって事?
 そもそも二次会って何?
 
 頭の中が混乱している。
 私一人でここに泊まれって事?


「ええ、ええ! どういう事?」

 私は、パニックで母の服の袖を掴んだ。


「せっかくだから、宿泊させていただきなさい」


 母の答えの意味も良く分からない。何故ここに泊まる? 
 もう一度部屋の中をグルっと見回した。
 泊まってみたい……

 そんな事を一瞬考えている間に、ホテルの部屋のドアがカチャリと開いた。

 その音に慌てるように、ドアへと向かおうとした彼の腕を康介さんがガシッと掴んだ。


「悠麻くんも、以前から泊まってみたいと言っていたよな。」

 康介さんが、皆に聞こえるように言った。


「そうだったのか? それはなら良かったじゃないか。しっかりお相手するのだぞ」

 彼の父が、名案とでも言うように手を叩いた。


 「それなら、安心だ。悠麻くん、くれぐれも美月を頼んだよ」


 パパが、彼に頭を下げた
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