背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
 あのお見合いから二週間が過ぎた。

 両親も、お見合いの件には一切触れてこない。
 諦めたのだろうと思う反面、彼からの断りの話もない事に、気持ち悪い感じもする。

 以前と変わらない日々が、穏やかに続いているように見えたのだが……


「ねえ、悠麻さんからは連絡ないの?」

 ママの言葉に、首を傾げたまま止まった。


「どうして? 連絡先なんか知らないんだから、来るわけないじゃない?」

「えっ?」

 今度はママが首を傾げた。


「お互い、連絡する必要なんてないじゃない」


「どうして? 三日間も一緒に居たのに、連絡先も交換していないの?」

 ママの表情は、明らかに固くなっている。


「ろくに会話もしていないんだから、そんなもんでしょ。ていうか、まだ、断ってないの?」

 
 何故だかママは、睨むように私を見ている。



 あまり良い空気でない事に、さっさと自分の部屋に戻った。

 ベッドの上にドサッと体を投げ出す。
 正直、怒りたいのはこっちだ。勝手に、ホテルの部屋に閉じ込めるなんて、非常識にもほどがある。

 だけど…… 
 私は、怒り散らす事が出来なかった。

 あの、三日間の出来事と向き合う事が出来ていない。
 否定も肯定も、忘れる事も受け入れる事も、何も出来ていないのだ。

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