しかくかんけい!
「……あいつら?」
「あーほら、しょーくんファンって言われてるやつら!いっぱい居すぎて特定できねーよってか!」
ガハハッと笑いながら写真を突き返し、お前はアイドルかよーとおもしろそうに言う。
ふと写真のウラ面に文字が見えて、何かと思えば。
『おめでとうございます♡』
『お似合いですね♡』
『応援してます♡』
くっそくだらねえ内容だった。
「はあ……」
無意識に漏れたため息とともに紙切れを手の中で丸める。
すると、ドン!と鈍い音が背後から聞こえ、今の何?とバサバサ金髪が揺れる。
「隣のクラスからだね」
「え、隣ー?」
音源はこの教室の壁の裏側、つまり、B組からだった。
そしたら廊下の方でバタバタと駆ける足音が聞こえて。
見れば、背の低い女子生徒が、もう一人の女子生徒のすらりとした手を引いて、通り過ぎた。
「あれ?今のって、ミスじゃね!?」
見たか!? とまた耳元で叫ぶから、思わず眉間に力が入る。