しかくかんけい!
そらっちは相変わらず、疑いの目を向けて。
「……あっそ」
と吐き捨て、丸めた写真を投げつける。
「ていうかさぁ、そらっちって、どっちなの?」
キャッチした紙くずの代わりに最近気になっていた問いを投げつける。
「どっちって何が」
「んー、だからぁ……」
苛立ちと怪訝が入り混じった顔の側面へ近づいて。そらっち以外だれにも聞かれないくらい小さく。
──蝶々と、花。
バッ、と退いて俺の顔を睨みつける。
この男は耳元で囁かれるのが嫌いらしい。
「……お前、俺の気持ちなんて既に知ってるだろ」
「うん、花でしょ?」
「っ、……そうだ」
「でもねー、なんか変なんだよねー……」
そう、なんか変なんだよ、こいつ。
何が、と言われると答えは不明瞭だけど。
「どういう意味だ」
「んー、俺もわからないけど、とにかく変」
「……あっそ」
じっと彼を見つめてその解を探るけれど。
ベルなるぞー教室入れー、という声に遮られ、各クラスの担任が続々とやって来て。