しかくかんけい!


「お願いしてみたら?」

「え!?むりむり!しょーくん忙しいよきっと!」


たしかにしょーくんは部活入ってないし、頭も良いからテストなんて余裕だろうけど。


あんなことがあってから、恥ずかしくて最近しょーくんを見かけても直視できないんだよね……。



「ちょっと待ってね」


隣でなにやら愛莉がスマホを触っている。

しばらくして、私のスマホが震えた。


「なんか来たけど、今の愛莉?」


私の質問には答えず、とりあえずスマホ見て、と言って肘でつんつん突く愛莉。


なになに?

なんだかイヤな予感がする……。


恐る恐る愛莉からのメッセージを開く。


〔ハナが大事な話をしたいそうなので連絡先交換してください。では。〕


そう言い残し、愛莉はグループチャットを抜けていた。


「…………、」

「見た?」

「見た……」

「はい、あとは頑張ってね」


状況を把握するまでに、少し時間を要した。


愛莉がチャットアプリで作ったトークルームには、しょーくんらしきアイコンがある。




< 42 / 433 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop