しかくかんけい!



「ヘンタイだし軽いし最低だし意地悪だし千人斬りだしモテすぎなのに、なんで、なんでずっと私の中にいるのかわかんないっ……」

「……意外と刺さるね」

「それに、それにっ……しーくんの言う、“とくべつ”の意味も!
 しょーくんがいつも何考えてるのかも!
 しょーくんがなんでそんなに寂しそうな顔するのかも!
 私には全ッッッッ然わかんないよっ!!!」


あっという間に表面張力から解放された水滴たちは、ぽろりぽろりと床へ舞い降りてゆく。


次々と静かに着地するその滴りには、一体、どんな感情が込められているのかな。



「でも、でもっ……しょーくんのこと全然わかんないけど、ひとつだけ、わかることがあるんだっ……」

「……わかること?」

「単細胞な私が惹かれた優しいしょーくんも、
 獣みたいな危険なしょーくんも、
 まだ私の知らない、しょーくんもっ……、
 どんなしょーくんでも全部ゼンブぜーんぶ好きになっちゃうってことは、
 はっきりわかってるんだ!」










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