センチメンタル・ジャーニー ~彼を忘れるための一人旅

私の前で 泣いて以来 

奏斗は 私に 弱味を見せる。


今までは 年上を意識して

私の前では 大人ぶっていたけど。


「えーっ。奏斗って 人参 嫌いだったの?」

「うん…」

「今まで 食べていたじゃない?」

「それは…恥ずかしいから。我慢してたの。」

「我慢できるなら これからも 食べて下さい。」

「えー。家では いいでしょ?」

「家でこそ 駄目だよ。子供ができたら 困るでしょう。」


奏斗のご両親に 挨拶に行った時

お義母さんに 色々 暴露されて。


私は 弱い所が あるからこそ

奏斗を 今までよりも 愛しいと思えた。


一生を 共に過ごすのなら

カッコいいだけでは すまないから。


探り合い ぶつかり合ってでも

心から 信頼できる 夫婦になりたい。


だから お互い 弱い所も

隠さずに 見せ合おう…






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