センチメンタル・ジャーニー ~彼を忘れるための一人旅

年が明けて 2人の生活も

少しずつ リズムができ始めて…


「葉月。俺 明日 カンナに会ってくるから。葉月も来るか?」

奏斗は 私に聞いてくれた。

「ううん。奏斗が 1人で話してきて。」

私が一緒にいたら カンナさんは 辛いだろう。

「いいの 葉月?」

「うん。奏斗 信じてるもん。」

「ありがとう。もう 葉月に どっか行かれたら 追い駆けられないからな。」

「大丈夫。私も 貯金ないから。どこへも 行けないよ。」


カンナさんに 会いに行く 奏斗を 見送りながら

私は 祈らずには いられなかった。


自分勝手だと 思うけど。

もう これ以上 邪魔されないように。


私達が 安心して 暮らせるように 

カンナさんには 幸せになってほしい。


だから 気付いてほしかった。

前を向いて… 自分を信じて…








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