やがて春が来るまでの、僕らの話。


「うーん、ちゃんとしたのはないかも」

「じゃあさじゃあさ、雪降るの、楽しみだね」

「うん、雪楽しみ!」

「俺は憂鬱だけどねぇ」

「ひではジジくさいから~」


みんなで歩く帰り道はすごく楽しい。

わいわいと喋りながら歩いていると、いつの間にか寒いのも忘れてしまうくらいで。

こんな風に来年もそのまた来年も、卒業するまでみんなといられたらいいな。


「多分」じゃなくて「ずっと」、この場所にいられたらいいな。

そんな風に思える今が、本当にすごく嬉しかった。


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