センチメンタル・ジャーニー Ⅱ ~俺が本当に守りたい人

「カンナは 可愛いんだから。これから いくらでも 幸せになれるよ。」

「簡単に言うのね。私 恋人が 長続きしないこと 奏斗は 知ってるくせに。」

「カンナの恋人だって いつまでも 俺と 連絡とってるの 嫌だったと思うよ。俺だったら すごく嫌だもん。」

「私 彼がいる時は 奏斗に連絡してないわ。」

「そうだったよな?いつも カンナの都合で。その時 俺に 彼女がいても カンナ お構いなしだったよな。もし カンナと付き合っている時 俺の元カノが 電話してきたら カンナだったら どう思う?」

「それは…」

「今更 こんなこと 言っても 仕方ないけど。俺が デート中って言った時 カンナ 俺の彼女の気持ち 考えたこと あるか?逆だったら どうだろう?カンナ 気持ちよく 俺を 元カノの所に 行かせること できたか?」

「……」


カンナは 羞恥なのか 怒りなのか

顔を 赤くして 俯いていた。


「俺は 家庭を守るって 決めて 結婚したから。カンナを 助けないし。もう 電話も しないでほしいんだ。カンナの番号は 着信拒否するから。ラインも ブロックするし。これからは 俺に連絡しても 繋がらないから。何かあったら カンナが 自分で 何とかしてほしい。」

「随分 冷たいのね。」

「いや… 最後まで 責任を取るつもりもないのに 中途半端に 助けてた 今までの俺の方が よっぽど 冷たいんじゃないかな。」


カンナは 悔しそうに 勝気な目で 俺を見た。

俺は 話しながら カンナの目の前で 

スマホを操作して カンナの番号を ブロックした。








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