ONLY YOU～過ちの授かり婚～

「俺の所見では乃彩ちゃんは妊娠から来る貧血で気を失ったと思うよ・・・まぁ、寝息立ててるし、このまま寝かせておけばいいと思う」

「本当に？救急車とか呼ばなくてもいいのか？千歳さん」

「いいと思うけど。
乃彩ちゃんのコトになると純也も必死だね・・・」

千歳さんの診察は拍子抜けするほど簡単だった。

「あのさ・・・一つ…訊いていい？もしかして、純也。
彼女のコト一度も抱いてないの？」

「・・・一度だけ抱いた。
だから、俺の子供かもしれない…」

「一度ね・・・」

「…まぁ、千歳さんが言いたいコトはわかってる。敦司さん達に迷惑掛かるなら、敦司さんとの養子縁組も解消して、伊集院家の名前は捨ててもいいと思ってる」

「純也！？」

「それだけ、俺は本気なんだ」