ONLY YOU~過ちの授かり婚~
彼は私の隣の肘掛椅子に座り直し、恐る恐るお腹に手を掛けた。
長い骨ばった指、大きな手が不器用にお腹を撫でる。

「乃彩・・・」

「何ですか?」

「ゴメン…君はずっと…誰の子か分からず…悩んでいたんだな」

「純也さん…」

彼は自嘲的になり、私に謝った。

「俺がお前のパパだ…」

まだ、見ぬ我が子に純也さんは優しく語りかけた。

お腹の子も父の言葉に呼応するように動いた。

「今、お腹の赤ちゃん、動きましたよ」

「えっ?どの辺りだ?乃彩」

「この辺」

私は彼の手を動いた場所に移動させた。

「・・・俺には分からないぞ」

「また、動きましたよ」

「何処?」

彼は胎動を確かめようと私のお腹、必死に触りまくる。

「俺には全然分からない…ママの特権だな・・・」
純也さんは諦め顔で、苦笑した。


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