ONLY YOU~過ちの授かり婚~
「乃彩…愛してる」

彼の甘い囁きが聞こえる。
私達の間にあったすべてのわだかまりが消えていく。

妨げるモノがなくなった私達のキスは濃密だった。
キスから伝わる彼の情熱的な想い。


「乃彩・・・悪いけど…俺は君を男として抱きたい…」
「純也さん・・・」
彼の瞳は欲情で切なげだった。


「君は妊娠中だから…ダメかもしれないけど…どうしても…抑えられない」

「安定期だし、余り激しいのは無理ですけど…」

「分かってる・・・」

「仕事を片付けるから、待っててくれ」

彼は腰を上げて、プレジデントデスクに戻った。


彼が私の所に帰って来れない理由が分かった。

そんな風に気遣ってくれる彼のコトが堪らなく愛しくなった。


< 144 / 196 >

この作品をシェア

pagetop