ONLY YOU~過ちの授かり婚~
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『帝和銀行百三十年記念パーティ』

『帝和銀行』の先駆け『帝和為替店』から考え、丁度百三十年の月日が流れていた。
『ドラゴンホテル・東京ベイ』の一番広い大広間を貸し切り、盛大なパーティが開かれる。

俺と副頭取は壇上に立って挨拶。

敦司さんを筆頭に内閣の各大臣も出席。
大企業の取締役も大勢集った。


俺は挨拶回りに忙しく、広間を回っていた。

「忙しそうだな…伊集院頭取」

「各務社長…お久しぶりです御座います」

俺は営業スマイルを口許に湛え、近づいた。

各務社長の脇には愛奈さんも控えていた。彼女はバツの悪そうな顔色で浮かべ、俺とは視線を合わさなかった。

「愛奈…頭取に一言言うコトあるだろ?」

兄の各務社長に詰られ、彼女は素直に応じて、俺と顔を合わせた。


「色々とご迷惑をお掛けしました、申し訳ありませんでした」

彼女は俺に真摯に頭を下げて謝罪。

「謝ったぐらいでは許してもらえるコトではないが・・・愛奈も頭取のコトを想ってしたコトだ。水に流して貰えないか?」


「水には流せないけど…子供は流産しなかったし、スクープの件も解決したからな・・・」

「これからも何かと『共栄薬品』をよろしく頼むよ。頭取」

「あぁ」

俺は各務社長と握手を交わした。



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