貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
「なんだか慌ただしいわね」

 目に入る官吏たちは、みんな忙しそうに行き来している。

「そうですね。今日はなにかあるのでしょうか」

「またにしようかしら。……あ」

 最後の、あ、は、晴明の姿を見つけたからだ。なにか大事な会議でもあるのか、正装を着ている。紅華が気づいたのと同時に、晴明も気づいて笑顔になる。紅華は、手を組んで礼をとる。


「こんにちは、晴明陛下」

「ご無沙汰してしまったね、紅華殿。珍しいところで会うけど、どちらへ?」

「図書室を見せていただくのです。陛下は、今日は何かあるのですか?」

 ちら、と晴明は連れ立っていた官吏を見た。
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