貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
手元の茶碗を見つめたまま、隣に座った天明に紅華は言った。
「天明様は、たしか晴明様のお母上に育てられたって……」
「そう。母をなくした俺を、母の妹は晴明と一緒に育ててくれた。姉にとって妹は憎しみの対象でしかなかったが、妹の方は姉のことを慕っていたんだな。醜聞の末にいなかったことにされた俺を、姉の忘れ形見として手放すことができなかったんだ」
「手放す……というより、見殺しに、ですね」
天明は、片方の眉をあげて少しだけ笑んだ。
「実家とも縁を切られて後ろ盾もないのに皇帝の血をひく子供など、厄介ごとの種になるだけだ。俺も、その時殺されているはずだった。だから、表に出ない、という約束で俺は生かされた」
紅華は、手にした茶碗を握りしめる。
「天明様は、たしか晴明様のお母上に育てられたって……」
「そう。母をなくした俺を、母の妹は晴明と一緒に育ててくれた。姉にとって妹は憎しみの対象でしかなかったが、妹の方は姉のことを慕っていたんだな。醜聞の末にいなかったことにされた俺を、姉の忘れ形見として手放すことができなかったんだ」
「手放す……というより、見殺しに、ですね」
天明は、片方の眉をあげて少しだけ笑んだ。
「実家とも縁を切られて後ろ盾もないのに皇帝の血をひく子供など、厄介ごとの種になるだけだ。俺も、その時殺されているはずだった。だから、表に出ない、という約束で俺は生かされた」
紅華は、手にした茶碗を握りしめる。