貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
同時に、天明の享楽的な行動の理由も、紅華にはわかるような気がした。
万が一のことがあれば天明は、晴明のためにためらいなく命を投げ出すつもりだ。未来に待つものが何もない亡霊の天明の手の中にあるのは、『今』だけだ。
けれど、それが分かっていても、紅華はどうしても認めることはできない。
震える声で、紅華は言った。
「でもそれは、同時に天明様の身を危うくすることです」
「もともといない人間が本当にいなくなるだけの話だ。何の問題もない」
「問題ですっ……!」
叫びながら顔をあげた紅華を見て、天明が目を瞬いた。
「だって、天明様は、ここに、いるじゃないですか。何が罪人ですか! 天明様は何も悪くないじゃないですか! 天明様は……今、生きてるんです……これから、も……」
声を詰まらせた紅華とは対照的に、天明の声は穏やかだった。
「なぜ、お前が泣く」
「……天明様が、あんまり、悲しいことを言うから……」
天明は少しためらうと、紅華の涙を、そ、と親指でぬぐって目を細めた。
万が一のことがあれば天明は、晴明のためにためらいなく命を投げ出すつもりだ。未来に待つものが何もない亡霊の天明の手の中にあるのは、『今』だけだ。
けれど、それが分かっていても、紅華はどうしても認めることはできない。
震える声で、紅華は言った。
「でもそれは、同時に天明様の身を危うくすることです」
「もともといない人間が本当にいなくなるだけの話だ。何の問題もない」
「問題ですっ……!」
叫びながら顔をあげた紅華を見て、天明が目を瞬いた。
「だって、天明様は、ここに、いるじゃないですか。何が罪人ですか! 天明様は何も悪くないじゃないですか! 天明様は……今、生きてるんです……これから、も……」
声を詰まらせた紅華とは対照的に、天明の声は穏やかだった。
「なぜ、お前が泣く」
「……天明様が、あんまり、悲しいことを言うから……」
天明は少しためらうと、紅華の涙を、そ、と親指でぬぐって目を細めた。