貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
 人の気配を感じて、晴明はゆっくりと目をあけた。目の前には、心配そうな睡蓮の顔がある。

「陛下! ご気分はいかがですか?」

「最高の気分だ」

「陛下?」

「目覚めて最初に見るものが、君の姿とは」

 か、と頬を染めた睡蓮は、しかしすぐに我に返ると立ち上がった。


「……紅華様をお呼びしましょうか?」

 睡蓮の言葉に、晴明が眉をひそめる。

「何故?」

「紅華様もとても心配しておられました。ご夫婦なら当然ですわ。すぐ、お知らせしてきます」

「待って」

 手をのばした晴明が、寝台に起き上ろうとしてふらつく。あわてて体を支えようとした睡蓮の手をぐいとひいて、晴明はその細い体を自分の胸に抱え込んだ。



「な……にを!」
< 151 / 237 >

この作品をシェア

pagetop