貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます



「…………」

「…………」

 次の朝。顔を合わせた紅華と睡蓮は、何かあったと一目でわかるお互いの顔を見てしばし無言になった。

「お、おはようございます。紅華様」

「あ、うん。おはよう」

「お支度がお済みでしたら、朝餉をお持ちしますわね」

「……今日は、お茶だけでいいわ」

 元気のない紅華に睡蓮は何か言おうとしたが、結局何も言わずにお茶を入れ始めた。


「ねえ、睡蓮」

「はい、なんでしょう」

「お茶を飲んだら、庭を散策しない?」

 振り向いた睡蓮は、温かいお茶を紅華の前に置きながら、はい、と答えた。

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