貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
 睡蓮から体を離すと、紅華はまっすぐに目を見ながら言った。

「私は、睡蓮が大好きよ」

「紅華様……」

 言葉にならない睡蓮を慰めながら、紅華にはもう一つ気になっていることがあった。

「あの、睡蓮」

「はい」

「天明様も、あなたの事が好きだったの?」

 睡蓮は、涙に濡れた目を瞬いて首をかしげた。



「先ほどのお言葉は、本当なのでしょうか。天明様が私をなんて、思ってもみませんでしたし言われたこともありません。確かに、お優しい方ではありましたが……」

「そう」

 聞きながら、紅華の心は深く沈んでいた。
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