貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
「陛下は、本当にお優しいお人に育った。あなたは、親としては完璧だ」

 内容は褒めていても、声ににじむ皮肉を隠そうともしない。

「だが、一国の主はそれでは駄目なのですよ。だから養育は乳母や教師に任せろと言ったのに、あなたはがんとして自分で育てることを押し通した。その結果が、あのひ弱な皇帝です。あなたは、最悪の皇帝を作ってしまった」

「国民は、すべて皇帝の民。我が子も同然です。その子たちを愛しく思えない人物が頂点に立つ国など、とても幸せな国とは思えません」

「あの優し気な皇帝になにができます」

 小馬鹿にするように、張明は笑った。だが、張明を見る皇太后の視線の強さは変わらない。

「あなたは、本当の晴明を知らないのです」


「強がりがいつまでもちますかな。いずれにしても、晴明様には皇帝を降りてもらいます。そして、次の皇帝となるのは」

 ちらり、と張明は、奥の長椅子に座る元淑妃、李恵麗に視線を向けた。

「慶朴様は、とても優秀にお育ちになった。晴明様とは違う」

「当然です」

 恵麗は妖艶に言った。

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