貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
「助けてくれてありがとう。でも、どなたか私の他にも人質になっている方がいらっしゃるのでは……?」

 皇太后は、先ほど張明に小鳥と呼ばれた誰かが気になっていた。

「それも問題はありません。すでに手はうってあります」

 そう言って、晴明は皇太后の体を両腕に抱き上げる。

「何を……!」

「いつまでも母上をここに置いておくわけにはいきませんから。歩けないのでしょう?」

「……気づいていたのですか?」

 皇太后はほんのりと頬を染める。腰をぬかしたのは、皇太后も同じだった。晴明はそれには答えず、ただ笑んだだけだった。

 皇太后は小さく咳ばらいをすると、話をそらした。

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