貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
「李恵麗が皇帝暗殺に関わっていることは、ずいぶん前から把握していた。官吏がどこまで関わっているかつかむのに時間がかかったが……その間に李家の持ち家はすべて調べ上げて、ずっと目を光らせていたんだよ」

「そんな……ここなら大丈夫だと言われたのに……」

 欄悠は、震える声で呟く。

「うまくやったと思ったんだろうが、こっちの方が一枚上手だったという事だ。それに、ずいぶんと紅華を可愛がってくれたようだな」

 腰の剣をすらりと抜いた男は、その切っ先を足元の欄悠につきつけた。


「ひっ……!」

「皇帝に刃を向けた者の末路は、わかっているな?」

 感情を抑えた静かな声が、余計に男の怒りを感じさせる。欄悠は真っ青になって、額を床にこすりつけた。
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