貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
天明は、皇子として葬儀にも参列しているはずだ。きちんと、というのはどういうことだろう。
その疑問が顔に出ていたのだろう。天明は、照れたように笑う。
「ああいう堅苦しい儀式が苦手でね。どうやって抜け出そうとばかり考えていたから、葬儀の間も上の空だったんだよ」
「まあ。それでは、亡くなられた前陛下も心配で落ち着いて眠ってはいられませんよ?」
「そうかもしれない。だから、真面目に挨拶をしてこようと思ってね。さあ、行こうか。あ、それと、あんたはまだ正式な貴妃じゃないから、正式な墓前参りはできない」
「はい、晴明様にも、そうお聞きいたしました」
「そうか。だから、供は俺と睡蓮の二人だけでこっそりと行くことになる。負担をかけるが、がまんしてくれ」
「わかりました。私はかまいません。では、用意をしますので少しお待ちください」
仕度を着替えるのに、紅華と睡蓮は隣の部屋に入った。用意を終えて戻ってきた紅華は、思わず言葉を失った。
(え…なに、ソレ)
待っていた天明は、頭全体を覆う覆面を被っている。顔が見えなくなるもので、紅華の実家にあやしげなものを買いに来る貴族がよくかぶっていたものだ。
その疑問が顔に出ていたのだろう。天明は、照れたように笑う。
「ああいう堅苦しい儀式が苦手でね。どうやって抜け出そうとばかり考えていたから、葬儀の間も上の空だったんだよ」
「まあ。それでは、亡くなられた前陛下も心配で落ち着いて眠ってはいられませんよ?」
「そうかもしれない。だから、真面目に挨拶をしてこようと思ってね。さあ、行こうか。あ、それと、あんたはまだ正式な貴妃じゃないから、正式な墓前参りはできない」
「はい、晴明様にも、そうお聞きいたしました」
「そうか。だから、供は俺と睡蓮の二人だけでこっそりと行くことになる。負担をかけるが、がまんしてくれ」
「わかりました。私はかまいません。では、用意をしますので少しお待ちください」
仕度を着替えるのに、紅華と睡蓮は隣の部屋に入った。用意を終えて戻ってきた紅華は、思わず言葉を失った。
(え…なに、ソレ)
待っていた天明は、頭全体を覆う覆面を被っている。顔が見えなくなるもので、紅華の実家にあやしげなものを買いに来る貴族がよくかぶっていたものだ。