貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
「お前か。今日は、晴明陛下ご本人のはずではなかったか?」

「あれだけ大勢の前に出るのは危険だろう。最近、多くなってきたからな」

「だったら、せめて私には変更のあったことを知らせておけ」

「まだ、俺たちの見分けがつかないのか」

「ついたら大変だろう。だいたい、前陛下でさえできなかったんだ。見分けのつくものなど、いるものか」

「そうでもないさ」

 天明は、ちらり、と紅華を見た。それに気づかずに、宰相は部屋を出ようとする。


「すぐ、典医を呼ぶからおとなしくしてろ」

「必要ない」

 宰相は、足をとめて振り向いた。

「だが」

「けがもないし、少し休めば大丈夫だ」

「……本当にいいのか?」

「ああ」
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