貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
「では、ここで少し休むがいい。私は陛下のところに行ってくる。蔡貴妃様」

 宰相は、紅華に向き直る。

「お騒がせをいたしました。落ち着いたようでしたら、よろしければお部屋まで送らせましょう」

 紅華は天明の様子をうかがう。すました顔をしているが、その額には脂汗が浮かんでいた。

「わたくしも、もう少し休んでから戻ります」

「かしこまりました。睡蓮、蔡貴妃を頼んだぞ」

「はい」

 そう言うと、宰相はもう一度天明の様子を一瞥して部屋から出て行った。


「紅華様は、どこか痛むところはありませんか?」

 紅華の身を案じる睡蓮が聞いた。

「私は大丈夫。けれど、天明様が」
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