貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
「貼り薬を持ってきます。待っていてください」

 出血のある怪我がないことを確認すると睡蓮は、薬をもらうために部屋を出て行った。

「すみません、私がもうちょっと早く気づいていたら」

 うなだれる紅華に、服を戻しながら天明が笑う。


「むしろ、晴明じゃないと気づいていたのに、よく助けてくれたな」

「当たり前です。あれ、直撃してたら、下手すれば死んでましたよ」

「そりゃ、殺すためにやったんだろうし」

 天明の言葉に、紅華は、目を見開く。

「え? まさか……あれは、事故、ではないのですか?」

 天明は、ちらりと紅華を見たが、すぐにまた服装を整えるために視線を戻す。


「違う。と、俺は思う」
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