仮面夫婦は今夜も溺愛を刻み合う~御曹司は新妻への欲情を抑えない~
 車を走らせる和孝さんが笑って、バックミラー越しに目が合った。

「そういうことも全部言ってくれてうれしいよ」

「もうなんにも隠さないって決めたからね」

「うん。……意外と顔に出るしな」

「えっ? 私、そんなにわかりやすい?」

「胡散臭い作り笑いじゃないときはわかりやすいよ。照れるとすぐ真っ赤になるし」

「胡散臭いってなに、胡散臭いって」

「そのままの意味。普通に笑ったらかわいいのに」

 どき、と心臓が音を立てる。和孝さんの不意打ちはいつも私を動揺させた。

「……かわいいって言うの、禁止にしない?」

「俺も自分の気持ちを隠さないって決めたから」

「そうやって言って、おもしろがってるだけでしょ」

「そう言われるってことは、俺もわかりやすいのかな」
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