月に魔法をかけられて
副社長は私に遠回りをしていいかと聞いた後は、特に話をすることなく、そのまま無言になってしまった。
私はどこに向かうのか聞くに聞けず、窓に流れる景色をじっと見つめていた。
すると突然、副社長が前を向いたまま口を開いた。
「美月、もうすぐだよ」
「もうすぐ?」
副社長に視線を向ける。
「美月、ほら、前見て」
信号が青になり、左にウインカーを出していた車が曲がった途端、私は目の前に飛び込んできた景色に、両手で口元を押さえて息をのんだ。
「えっ……。わっ、わっ、わぁ───! すっごい……。すっごくきれい……」
表参道から原宿に続く道路の両脇のケヤキ並木が、キラキラと輝くイルミネーションで彩られていたのだ。
シャンパンゴールドに染まった柔らかい光の中を、副社長の車が速度を落としながらゆっくりと走っていく。
「久しぶりに見たけど、ここきれいだよな」
私に優しい瞳を向けながら副社長が微笑んだ。
「ほんと、ほんとにすっごくきれいです……。もうクリスマスみたい……」
ここだけ魔法をかけられたようなロマンチックな街並みに、すごく興奮してしまう。
「車で通るのと歩いて見るのとでは全然景色が違います。わぁ、ほんとに素敵。なんか嬉しくてドキドキしてきちゃう……」
歩道を歩いているたくさんのカップルや家族連れの人たちも、立ち止まって煌めくイルミネーションを見上げたり、スマホで写真を撮ったりしている。
「副社長、ヒルズの前すっごくキラキラしてます。むちゃくちゃきれいです!」
あちこちに視線を動かしながら、私のあまりの興奮具合に、副社長がクスリと笑った。
「そんなに喜んでもらえるとは思わなかったよ。遠回りしてよかったかな……」
「こんな素敵なイルミネーションが見れるなんてほんとにうれしいです。副社長ありがとうございます……」
私は大満足で副社長に笑顔を向けていた。
私はどこに向かうのか聞くに聞けず、窓に流れる景色をじっと見つめていた。
すると突然、副社長が前を向いたまま口を開いた。
「美月、もうすぐだよ」
「もうすぐ?」
副社長に視線を向ける。
「美月、ほら、前見て」
信号が青になり、左にウインカーを出していた車が曲がった途端、私は目の前に飛び込んできた景色に、両手で口元を押さえて息をのんだ。
「えっ……。わっ、わっ、わぁ───! すっごい……。すっごくきれい……」
表参道から原宿に続く道路の両脇のケヤキ並木が、キラキラと輝くイルミネーションで彩られていたのだ。
シャンパンゴールドに染まった柔らかい光の中を、副社長の車が速度を落としながらゆっくりと走っていく。
「久しぶりに見たけど、ここきれいだよな」
私に優しい瞳を向けながら副社長が微笑んだ。
「ほんと、ほんとにすっごくきれいです……。もうクリスマスみたい……」
ここだけ魔法をかけられたようなロマンチックな街並みに、すごく興奮してしまう。
「車で通るのと歩いて見るのとでは全然景色が違います。わぁ、ほんとに素敵。なんか嬉しくてドキドキしてきちゃう……」
歩道を歩いているたくさんのカップルや家族連れの人たちも、立ち止まって煌めくイルミネーションを見上げたり、スマホで写真を撮ったりしている。
「副社長、ヒルズの前すっごくキラキラしてます。むちゃくちゃきれいです!」
あちこちに視線を動かしながら、私のあまりの興奮具合に、副社長がクスリと笑った。
「そんなに喜んでもらえるとは思わなかったよ。遠回りしてよかったかな……」
「こんな素敵なイルミネーションが見れるなんてほんとにうれしいです。副社長ありがとうございます……」
私は大満足で副社長に笑顔を向けていた。