ニセモノの白い椿【完結】
少ししんみりしてしまったけれど、幸せいっぱいの二人を前にしたら、両親には申し訳ないがあっという間に笑顔になった。
式を終えて教会の階段を下りて来る二人にライスシャワーを浴びせる。
もう、たまらなく沙都ちゃんが可愛い。
そして、最高にお似合いの二人だ。
お互いの家族しかいないアットホームな式だから、みんなリラックス感満載で。
こういう温かい雰囲気の結婚式もいいものだ。
「沙都ちゃん、最高に綺麗だよ!」
「こんなに綺麗になれるの、一生に一度な自信あります!」
沙都ちゃんが、それこそ自信満々にそう言う。
どうしてそんなに自分に自信がないのか……。
「何言ってるんだよ。どの瞬間のおまえも、最高に可愛いっていつも言ってるだろ。いつになったら信じてくれるんだ」
私が否定するまでもなく、溺愛野郎がすかさず来やがった。
「ば、ばかっ。お姉さんの前で、恥ずかしいこと言わないでよ!」
「何が恥ずかしいんだ? 事実を言ってるだけだぞ。でも、確かに、今日の沙都は特別綺麗だ。直視、しづらい」
なんなんだ。結局二人して幸せそうに照れやがって!
でも、照れてはにかんで幸せそうに微笑む沙都ちゃんを写真に収めたい。
「もうあなたたちのイチャイチャは後でゆっくりして。それより眞、写真撮って。私と沙都ちゃんのツーショット!」
「はぁ? 俺、いちおう今日の主役なんだけど」
今の今まで照れてデレデレしていた顔が一瞬にして冷却される。
「うるさい。早く!」
正装している眞にこの日のために準備した一眼レフを押し付ける。
「ったく……」
ぶつぶついいながらも眞がカメラを構えた。
「沙都ちゃんと写真撮れるなんて、最高に幸せ」
「私もです」
沙都ちゃんと腕を組み、満面の笑みを向ける。
「ねえ、なんか、構える方向がおかしくない? ちゃんと撮りなさいよ!」
満面の笑みを作りながら文句を言うという、器用なことをやってのける。
「うるせーな。黙ってろ」
姉弟で罵り合いながらも、なんとか写真を撮ってもらえた。