ニセモノの白い椿【完結】

「――実家から送られて来ていたエプロン。使ってるんだね」

ここで、俺に非常に大きなインパクトを与えた代物について聞いてみることにする。

「そう。確かに柄はちょっと強烈だけど、せっかくあるしね。家で一人の時に使う分には恥ずかしくもないし有効利用してる」

「でも、俺は見ちゃったよ?」

「あ――」

どうやら今気付いたらしい。ハッとした顔を俺に見せた。

「すごく、似合ってたよ。もうね、男心をくすぐりまくり。新妻って感じでたまらない。これからも恥ずかしがらずに俺の前でも使ってよ」

「ば、ばかっ」

生田さんが照れ隠しのように怒る。

いや、本当です――。
あんな姿見たら、結婚した後のことを想像してしまう。
毎日あんな風に出迎えられて、こんな風に2人で食卓を囲めるなんて。最高だとしか言いようがない。

こんな人を手放したあの男を、心底理解できない。
そして、そんな男に、心底感謝する。

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