契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
多忙な俊吾が帰宅するのは深夜を回っていた。
「お帰りなさい…」

「まだ、起きていたのか?」

「うん…俊吾の帰りを待ってた…」

「…各務先生からラインが来た…」

「えっ?」

各務先生は俊吾にラインメッセージを送信していた。

「じゃ薬のコト…」

「訊いた・・・飲んだのか?」

「うん…」

俊吾は半分呆れた面持ちで、リビングのソファにブリーフケースを置いた。

「俺がこの間…あんなコト言ったから・・・気にしてんのか?」

「・・・気にするわよ…」

「気にしなくてもいいのに…無茶するな…」

「・・・このままだと私達は…」

「ダメになるとでも思ってるのか?」

「…私も俊吾に抱かれたい…」

「杏…南!?」

「俊吾が私のコト愛してるように…私も俊吾のコト愛してるから…」

「抱かれると言うコトは…俺とセックスするんだぞ。できるのか?杏南」

「…努力する…」

「杏南・・・」

俊吾は私の誘いに戸惑いながらも腰に手を回し、情熱的なキスを落として来た。



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