身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました


 晴斗さんとこうしてまた会ったことに、私の心臓は久しぶりに激しく音を立てていた。

 この広く膨大な人が行き交う東京の街で、待ち合わせもなく同じ日の同じ時間に同じ場所で会うなんて、偶然が幾重になっても有り得ないようなことだ。

 それに、ちゃんと私のことを覚えてくれていた。

 顔を見てすぐ「佑杏」って……。

 それが何より嬉しかった。


「東京のほうに、戻られたんですか……?」

「ああ、十月からこっちに戻ったんだ」

「そうだったんですね……」


 当たり障りのない会話が続き、その間に少しの沈黙が流れる。

 お互いに探り合うような状態に、私の心拍数は落ち着いていかない。

 やがて晴斗さんの運転する車は地下駐車場へと入っていった。


「ここは……?」

「俺の住んでるマンション」

「えっ」


 晴斗さんの住まいだという場所に連れてこられ、戸惑いが胸に広がる。

 駐車場所が決まっているらしいスペースに車を入れると、晴斗さんは先に降車し助手席のドアを開いた。


「あの、私……」

「ふたりきりで話せる場所がいいと思ったから連れてきちゃったんだけど、嫌だった?」

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