身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました


 なんのためにかけてきたの?

 この電話に出たら、一体どんな話をするの?

 言い訳? 謝罪?


 思い出したくもないのに、昨日見たものがフラッシュバックする。

 じっと画面を見続けていると、着信は鳴りやみ不在の表示が残された。

 再び静寂に包まれた部屋の中、ホッと胸をなでおろす。


「うわっ」


 と、安堵したのも束の間、再びスマートフォンが鳴り始め、心臓が止まりそうになった。


「なんだ……なんていうタイミング。はい、もしもし?」

『あー、佑杏? 今日から沖縄って言ってたよねー?』


 電話の向こうから呑気な声が聞こえ、脱力してベッドにどすっと腰を下ろした。


「お姉ちゃん……うん、まぁ、一応来てるよ」


 電話をかけてきたのは二歳年上の姉、宇佐美佑華(ゆか)

 沖縄旅行に行くことは教えていたけれど、まさか行く日まで覚えているとは……。

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