身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
カタカタとそばでブラインドタッチのような音が聞こえてきて、薄っすら目を開く。
「あっ」
見えてきた景色が見慣れないもので声を上げていた。
「目が覚めた?」
「ごめんなさい、私……」
重い体を慌てて起こすと、晴斗さんはソファで眠ってしまった私のそばで、床に腰を下ろし仕事中のようだった。
ローテーブルの上には、ノートパソコンが置かれてある。
「やだ、私すごい寝て……」
さっき見ていた時計の針は、もう夕方五時過ぎ。
三時間もここで眠ってしまっていたらしい。
「ごめんなさい、私、帰りますね」
「そんなに急がなくても大丈夫だから。帰るなら送っていく。帰り道にお腹張ってきても危ないから」
「いえ、大丈夫です。これ以上迷惑かけるわけには」
「だめ。ちゃんと言うこと聞く」
ちょっと強く言われて、言い返せなくなる。
こんな長時間休ませてもらって、更には送ってもらうなんて申し訳なさすぎる。