身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました


 昼食の時間のあと三十分もすると、お姉ちゃんが退院の支度を手伝いに病室に来てくれた。

 この二週間の間で必要なものを少しずつお姉ちゃんに持ってきてもらっていたのもあり、退院の荷物は旅行のボストンバッグいっぱいの量になった。


「これ、張り止めの薬ね。今まで八時間置きで飲んでたと思うけど、先生が六時間おきで飲んでいいって言ってたから、忘れないで飲むこと」


 退院後に服用する張り止めの薬を用意してくれたお姉ちゃんが、変更になった薬の飲み方を説明してくれる。

 もう出産まで入院にならずこの薬だけで過ごしたい。


「三十七週あたりまでは薬を飲んで、それ以降はいつ陣痛がついても大丈夫だから。あともう少し頑張ろう」

「うん、わかった。ありがとう」

「まっ、パートナーがドクターだから、家で何かあっても安心っちゃ安心だしね」


 そんなことを話していると、病室に晴斗さんが現れる。

 出勤ではない予定と言っていたけど、迎えに来た姿はスリーピース。

 この間新宿で会った時、気持ちに余裕のない中でも素敵だと思ったくらいだけど、改めて見てもやっぱりスーツ姿がかっこいい。

< 149 / 238 >

この作品をシェア

pagetop