身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました


 晴斗さんがそんな風に思ってくれていたことに感激してしまう。

 確かに、再会して結ばれてからというもの杏莉を無事に出産することが最優先で、普通のカップルがしていくことを私たちはすっ飛ばしてきている。


「だから、杏莉がもう少し成長して落ち着いたら、結婚式もできたらなって、思ってるよ」

「晴斗さん……」


 厳かな店内を歩いていきながら晴斗さんを見上げると、穏やかな眼差しで見下ろされる。

 先に愛する娘が生まれたけれど、私たちにはまだまだやっていないことがたくさんあるということに気付かされる。


 結婚式……いつかできたらいいな……。


「じゃ、どんなのがいいのか見てみるか」

「えっ、あ、はい。でも、そんな簡単に言いますけど、こんな高級なとこで」

「あんまり悩んでると、観たい映画に間に合わなくなるぞ」

「それは困ります!」


 晴斗さんに脅かされながら、手を繋いだままショーケースをじっくりと見ていった。

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