身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
「ありがとうございました~」とスタッフに見送られ、手に持ったままのアクアドームを太陽に透かして覗く。
「綺麗……」
ラメがキラキラと光を吸収して輝き、珊瑚や貝、ガラスの動物たちが可愛らしい。
まるで、手の中に小さな海があるようだ。
「晴斗さん、やっぱりお金……」
バッグからお財布を出しかけたところで、晴斗さんは「いらないから」ときっぱり断ってくる。
このアクアドーム作りの体験費もランチ代も、私に払わせる隙を与えず晴斗さんがまとめて支払ってくれていたのだ。
申し訳なさ過ぎて食い付いてみたものの、取り合ってはくれない。
「気にしなくていいって言ってんじゃん。俺が勝手に連れていったんだし」
「勝手なんて、そんなこと」
「とにかくいいから、この話は終わり。作ったの、大事にしてくれたらそれでいいし」
そんな風に言われてしまうと、それ以上何も言えなくなってしまう。
「それは、もちろんです! 大切にします」
「ありがとうございます」と改めてお礼も口にすると、晴斗さんは満足そうに口角を上げハンドルを握った。