身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
「おー、観覧車なんていつぶりだ……?」
乗車して上昇を始めると、外を見ながら晴斗さんが呟く。
「そうなんですか?」
意外だ。
晴斗さんならデートで行ってそうなものだけど、もっと大人な場所でデートしてるのかな……?
「小学生ぶり……とかかも」
「えっ、うそ!」
小さな観覧車の中にはそぐわないボリュームで反応してしまい、晴斗さんがわざとむっとしたような顔で私を睨む。
「なんだよ、そのリアクションは」
そう言いながら向かい側から手が伸びてきて、頬っぺたを緩くつねられた。
「何するんですか!」と言いつつも、些細なちょっかいにドキッとしてしまう。
こういうやり取りができるのも、今日一日過ごしてきて大分打ち解けられたからだ。
「だって、遊園地とかデートで行ってるんじゃないかなーと思ったから意外で。そういうお子様向けのところは行かないってことですよね?」
「お子様向けって……ただ単にそういう機会がなかっただけだし」
「じゃあ、彼女とはどういうところに行くんですか?」
勢いでそんな質問をしてみると、晴斗さんは「彼女ねー」と含みを持たせる言い方をして外の景色に目を向けた。