身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました


「降ってくんのかな?」

「風も出てきてますね」

「急ぐか」


 お店から少し離れたところに駐車をしていて、早歩きで駐車場を目指していく。

 晴斗さんがすぐに私の手を取り、自然なその仕草に胸がきゅっとなった。

 店を出て数十秒、ぼたっと前髪の隙間に大粒の雨を感じる。


「降ってきました!」

「ほんとだ、きたな」


 私と同じく雨を感じたのか、晴斗さんもちらりと空を見上げる。

 ところがあっという間に雨は勢いを増し、アスファルトを打ち付けるようなゲリラ豪雨が始まってしまった。

 まずいと思ったらしい晴斗さんが私の手を引いたまま走り出したけれど、激しさを増す雨はあっという間に世界を濡らしていく。

 車に到着した時にはもう髪も服も大分濡れていて、晴斗さんは私を先に助手席に押し込んだ。


「すっごい……びっしょりだ」


 かごバッグからタオルハンカチを取り出したものの、それじゃ間に合うはずもなく、途方に暮れる。

 すぐに運転席に乗り込んできた晴斗さんも、服だけじゃなく腕に水滴がいっぱいついていた。

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