身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
総合的に考えて、旅行に出る精神状態ではないのかもしれない。
昨晩あんなことがあって、本当なら今日は気力を失って一日中ベッドの中で引きこもっているのが通常の展開なんだと思う。
だけど、ぐるぐるといろいろなことを考えているうち、楽しみにしていた沖縄をどうして私が断念しなくちゃいけないのかと、そう抗議する自分が現れた。
確かに、卓哉と一緒に行くために計画した旅行だった。
だけど、破局したら沖縄に行くことも白紙にしなくてはいけないなんて、そんなことは全くもってない。
むしろ、あんな仕打ちを受けて、旅行まで没になるなんて悔しすぎる……!
どうせ全額キャンセル費を払うくらいなら、ひとりでも行ったほうがいいに決まってると思えた。
羽田空港から約三時間。
生まれて初めて降り立つ沖縄。
那覇空港のロビーを出ると、『めんそ~れ沖縄』という文字が目に飛び込み、本当に沖縄に来たことを実感した。