身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
「じゃあ、そのあとに他に関係を持った相手とかは?」
そう訊かれて、ドキッと鼓動が跳ね上がる。
「いるの?」
「え……それが、なんと言えばいいのか……」
「大事なことなんだから、ちゃんと言いなさい」
姉として、そしてこの感じは助産師という職業柄も相まって、冗談抜きの真面目な顔で問い詰められる。
言い渋っっていると、お姉ちゃんは私の腕にそっと手を添えた。
「別に何も怒らないし、普通に話せばいいよ」
治まってきた目眩からお姉ちゃんに目を向けると、お姉ちゃんはいつも通りの見慣れた笑みを浮かべていた。
「実は……あの、沖縄旅行の時に……」
「えっ!?」
お姉ちゃんの声のボリュームにに思わずびくっと肩を揺らすと、「あ、ごめん。で?」とお姉ちゃんは続きを促す。
「知り合った人がいて、それで……」
「行きずり、みたいな感じ!?」
晴斗さんとの出来事は、全てあの日限りのこと。
今はもう、どこにいるのかもお互いわからないし、会うための手段もない。
こういうのは行きずりというのかもしれない。