身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
生理が来ないだなんてそんな話ならなければ、あの沖縄の一夜をお姉ちゃんに話す予定もなかった。
「それで、その相手とはそれっきり? どんな人だったの」
後の質問は単なる興味のようだけど、お姉ちゃんは相変わらず真剣な表情を見せている。
「うん、それっきり。連絡先を交換することもなかったし、私も向こうも、そのつもりはなかったよ。少し年上の、医者だって言ってた」
「医者!? ドクター!?」
「うん。東京のほうから沖縄のほうに行って仕事してるって言ってた。離島とか、あのほら、ドクターヘリとかあるでしょ? そういうのに乗ったりもするって」
仕事についてはそれくらいしか聞けなかったけれど、とにかく沖縄には旅行で来ているわけではなかった。
「なんか、すごい相手だったわけね……じゃあ、出向かなんかで沖縄に行ってるみたいな感じか」
「たぶん、そういうことなんだと思う」
「で、そういうことになったっていうのは別にいいわよ。いい大人なんだし、自己責任。問題は、避妊はしたのかっていうことよ」
仕事柄、そういう質問に抵抗がないのはわかるけれど、ストレートに訊かれるとこっちが動揺しそうになる。