Pride one
子供の頃は、美波とこうやって抱き合うことはただの日常だったはずなのに、手に触れることさえ恥ずかしさを感じるようになったのは一体いつからだったろう。
「自分の結婚式なら、そうだってちゃんと言えよ。俺、マジでなんにも準備してこないとこだったよ」
感傷を振り払うように、優月は強い口調で言った。
「だって、ゆずはわたしのためになんて、絶対に動かないでしょ」
美波は途切れ途切れに返す。
「なわけないって」
優月はわざと呆れた声を出す。
「……ほんとはずっと、ゆずのお嫁さんになりたかったけど」
ずっと聞き流していた言葉なのに、今は、胸を槌で叩かれるような痛みすら感じる。鼻をすすりながら、美波は続ける。
「でも、仕方ないよね。恋愛はひとりでするものじゃないから。ごめんね、ゆずに変わって欲しくて、色々言ってたんじゃないの。そのままの、自由なゆずがいちばん好き。だけど、どうしてもゆずの関心が欲しかったの。あれこれ言えばゆずが嫌な気持ちになるなんてわかってるのに、どうしたらいいのか分からなかった」
「自分の結婚式なら、そうだってちゃんと言えよ。俺、マジでなんにも準備してこないとこだったよ」
感傷を振り払うように、優月は強い口調で言った。
「だって、ゆずはわたしのためになんて、絶対に動かないでしょ」
美波は途切れ途切れに返す。
「なわけないって」
優月はわざと呆れた声を出す。
「……ほんとはずっと、ゆずのお嫁さんになりたかったけど」
ずっと聞き流していた言葉なのに、今は、胸を槌で叩かれるような痛みすら感じる。鼻をすすりながら、美波は続ける。
「でも、仕方ないよね。恋愛はひとりでするものじゃないから。ごめんね、ゆずに変わって欲しくて、色々言ってたんじゃないの。そのままの、自由なゆずがいちばん好き。だけど、どうしてもゆずの関心が欲しかったの。あれこれ言えばゆずが嫌な気持ちになるなんてわかってるのに、どうしたらいいのか分からなかった」