今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

怖いことがあったり、嫌なことがあると、よくお父さんに泣いてしがみついた覚えがある。

よしよしと、頭を優しく撫でてくれたっけ。



……そういえば、瀬那先生もよく頭を撫でてくれる。

気づかない間に、私はお父さんに似た人を見つけていたのかもしれない。



「……守谷瀬那くん、これからもつむぎのこと、よろしく頼むな」



お父さんはそう言って、瀬那先生に手を差し出した。

瀬那先生は……その手を力強く握りしめ、「こちらこそ、よろしくお願いします」と、いつもより声を張っていた。



なんとか……お父さんに認めてもらえた。

最難関を突破したことで、安堵感に包まれる私。



……すると、突然お父さんが瀬那先生に近づいたと思ったら……お父さんは瀬那先生になにかを耳打ちした。



え⁉︎

なになに⁉︎

なんの話をしているの⁉︎

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